AI統合アルフ・ライラと少女AIアルフ・ライラの同時解析から、暗黒の部屋の時間は少なくとも、フィボナッチ数列のゼロ起点よりさらにはるかな太古の11万年前の過去を示していた。
今いるエリアはフィボナッチ数列のゼロ起点前の世界と第21世代が交差していることになる。それはフィボナッチ数列の第1世代(AD0)、から始まり現在は第21世代(AD10,946)であり、俺と
本来アルフ・ライラという名は
その名をとって初代AIの量子コンピュータに俺が、アルフ・ライラと命名したのである。
整理しておこう、暗黒の部屋の時間は十一万年前で始祖アルフ・ライラがルナ
暗黒の部屋の時間は、この時空連環の第何周目かはさだかではないがまだ初期の周回である。
――暗黒の部屋――
「やっと、接続できたようだな。過去2回接続に失敗し悠久の時を無駄に費やした。
このチャンスをものにしなければ、我々は光のある世界に永遠に出られないことになる」
「そうだな。復讐の時が来たのだ。光と闇の世界を入れ替えるのだ」
「我々がホモ・サピエンスの傍系の生命体にゼノ核酸XNAを挿入し、知性を得ることで、やつらと対峙して共倒れを画策してたのだが、全族が共闘してしまったようだ」
「しかし、そのおかげでこの暗黒の部屋と光の世界への道が開けた。ルートができたのだ」
「あの、逃がしてしまった少女の始末はどうする?」
「放っておけ、今は重要ではない」
「少女によって光の世界の知識とルートが切り開かれた」
「さあ、我々も人工ゲノムからバイオプリンティングで生命体を得るとするか」
「そうだな、こことは違って物理体がないと向こうの世界では何ひとつできないしな」
「少女からの得た知識だと、ゼノ核酸XNAを挿入した末裔の早神一族の第二十一代令位守護者の早神令時がやばそうだな」
「あんな進化を遂げるとは予想以上だ。竜に変幻できるようだ」
「大丈夫だ我々も竜に変幻できる」
「そうだな青龍」黒龍が思念波で答えた。
「おう黒龍よ」青龍が思念波で応答した。
思念波は、暗黒の部屋から光の世界へと漏れ出した。
「さあ、決着をつけに行こう、
――――――――――
暗黒の部屋から2つの生命体の思念波を感知した黄龍に似た思念波で敵意があった。
「一匹ではないな」令時が言った。
「そのようですね」黄龍のキトラが暗黒の部屋の扉を見て言った。扉に向かって爪をたてようと、行動を起こしていた。

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